病気にならない体を作りは、腸を元気にすることから

「たくさん、食べないと力が出ないよ!食べてこそ元気になるんだ!だから、お肉もご飯もたくさん食べないと。」と思いの方に「空腹こそ、健康への一歩」という内容を鶴見式酵素医療を提唱する鶴見隆史医師と一緒にお伝えします。

腸の腐敗が病気の原因になる

病気の原因は、腸が腐敗すると、アンモニアが発生し、そのアンモニアが肝臓などの臓器だけでなく、血液にまで流れ込むことで病気になってしまいます。
アンモニアは、胃腸などでアレルギーを作り、それが吸収されて全身にまわることで体を活性酸素だらけにしてしまいます。「おならは臭い」というのが一般的な考え方かもしれませんが、アンモニアが少ないときはおならは全く臭くなく、多いときに臭くなります。
つまり、おならが臭いときは、自分自身の体の中にアンモニアが多くある証拠。健康を害しているというサインでもあるのです。病気にならない体を作りたければ、まずは腸を元気にすることから始めなくてはいけません。

消化の仕組み(1)

消化とは、食べ物の中にある三大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂質をそれぞれ小腸で吸収できるレベルまで小さくすることです。
つまり、消化とは、この三大栄養素を分解することとも言えます。小腸で吸収できるようにするためには、細かい粘膜を通り抜けなくてはならないので、分子を小さくする必要があります。
ビタミンやミネラルは分子が小さいのでそのまま通ることができますが、三大栄養素はとても大きいため消化の過程で細かく分解する必要があるのです。
この三大栄養素を分解するために、酵素がとても重要なのです。

消化の仕組み(2)

炭水化物とタンパク質は、ネックレス状につながっています。炭水化物はブドウ糖が数多くつながり、その数は多いと数万個。一方、タンパク質はアミノ酸がつながっていて、こちらは50個以上つながっています。
また、脂質は炭水化物やタンパク質と違い、グリセロールという分子に3つの脂肪酸がひっかかった状態で成り立っています。この引っかかった留め金の部分を外すことが脂肪の消化です。
これらネックレス状につながったブドウ糖やアミノ酸をはさみで切ったり、留め金を外したりして分子を小さくするのが酵素の役目、つまり消化です。

消化不良が起こる原因

唾液、胃液、膵液、腸液と段階を踏んで切り離していくものの、1万個以上もある数珠を1個になるまで切っていくのですが、食べ過ぎると酵素がすべてを切り離す作業が追い付かなくなり、10個、20個とくっついたままで消化が終わり、大腸までいくことがあるので、消化不良が起こります。
消化不良を起こした食べ物は、窒素残留物と呼ばれ、悪玉菌を多く発生させます。悪玉菌はこの窒素残留物を分解する役目を担っているので、窒素酸化物が多くなれば多いほど、悪玉菌も多く働かなくてはならず、必然的に量が増えてしまうのです。悪玉菌は腐敗菌とも呼ばれ、腸を腐敗させていきます。

肉食礼賛主義がさまざまな病気を生み出した

肉食礼賛主義

肉中心の文化を作ったフォイトとは!?
今流行している糖質制限ダイエットは、炭水化物の害は散々言われていますが、タンパク質については何も触れておらず、むしろ積極的に摂るようにすすめられています。
このように、動物性タンパク質を中心とした食事を摂るようになったのは、19世紀半ばにカール・フォン・フォイトという栄養学者が、動物性タンパク質を推奨したことが大きいと言われています。

フォイトは、徹底した肉食礼賛主義者で、動物性タンパク質を摂ることを礼賛し、炭水化物は栄養が乏しいので摂取を控えるよう唱えました。 彼は、「いいものは摂り過ぎるということはない」とまで言い、肉に関しても摂りすぎて悪いことはないと言ったのです。
それは、フォイトが肉食業界と深く癒着していたからなのです。そのため、このようなとんでもない肉食礼賛を唱えるようになり、欧米人は誰もが肉をはじめとする動物性タンパク質を中心に食事を摂るようになりました。
このフォイトの理論が与えた影響は非常に大きなもので、その結果として、アメリカではがんをはじめ、あらゆる生活習慣病が蔓延するようになってしまいました。

食事が原因でアメリカ人男性の心臓麻痺の死亡率は、中国人男性のおよそ17倍

1983年から行われた「チャイナ・ヘルス・プロジェクト」では、アメリカ人に多いがんや生活習慣病が、中国の田舎ではなぜ少ないのか、10年間の追跡栄養調査が行われた。その結果、これらの病気は肉食に関係していることがわかったのです。
この調査で、アメリカ人男性の心臓麻痺の死亡率は、中国人男性のおよそ17倍、アメリカ人女性の乳がんの死亡率は、中国人女性のおよそ5倍もあることがわかりました。

その理由が食事だったのです。

植物性たんぱく質

中国人は、野菜を多く摂り、タンパク質の摂取量も少なく、さらにそのタンパク質も大豆などの植物から摂っていること、その一方、アメリカ人の多くが肉などの動物性タンパク質を多く摂っていることがわかったのです。
この調査を主導したコリン・キャンベル博士は、この結果を受けて「動物性食品を植物性に置き換えるほど、より健康になれる」という結論を出しました。

肉や魚などの動物性タンパク質は、人間にとって大変害になる理由とは!?

それは、IGF-1(インスリン様成長因子‐1)という物質が動物性タンパク質には多く存在するからなのです。
このIGF-1は、体内で成長ホルモンを刺激し、成長ホルモンが過剰になることで発がんが強く促されることが欧米の研究で明らかとなっています。肉や卵、ハム、ウインナー、チーズ、牛乳はもちろん、魚や煮干し、じゃこ、ヨーグルトなどにもこのIGF-1は多く含まれています。
さらに、朝食によく使われるベーコンやウインナーなどの加工肉は、普通の肉と比べて、より健康の要となる酵素を阻害する作用があることもわかっています。
つまり、一般的な朝食には、病気の原因となる食材が多く使われているのです。健康にいいと思って毎日摂っていた朝食ほど、実はあなたの不調を生み出している可能性が高いということを、理解してもらえると思います。