正しい塩の取り方と血圧が上がる本当の理由

正しい塩の取り方と血圧が上がる本当の理由

「塩分を控えなさい!血圧が上がるから!」とよく聞きます。減塩の商品も増え、塩分を多く摂取することは体に害とされてきました。
しかし、最近は、「減塩が健康を損なう!」とまで言われ、塩の重要性が見直されてきました。そこで今回は、「正しい塩の取り方」と「血圧が上がる本当の理由」をお伝えします。

そもそも、なぜ塩分で血圧が上がるのか!?

塩分を摂り過ぎると、①血液中の塩分濃度が高まり、それを薄めようとするため、血液中に水分が取り込まれます。
②血液の量が増えることで、血管の壁に圧力がかかり、心臓の負担が大きくなるので、血圧が上がります。
これが、血圧上がる理由になります。

塩分で瞬間血圧が上がるのは問題ない

①、②で血圧があがるのは一時的な現象ですが、「血圧が上がるのは、良くない!」とよく言われるのはこのことです。しかし、この現象はそこまで問題ではありません。理由は、ナトリウムは、腎臓から排出されるので、上昇した血圧は自然に下がるからです。また、尿と共に余計な塩分は排泄されるので、問題ないです。なので、普通に塩分を摂って血圧が上がっても問題がないことがわかります。

正しい塩の取り方とは!?

正しい塩の取り方

塩分の取り方にも、注意すべき点があります。塩化ナトリウム単体(化学調味料に含まれるグルタミン酸ナトリウムなど)だけを過剰摂取しているとミネラルバランスがおかしくなり、肝臓からナトリウムを排泄することが困難になります。また、血圧を上げるのは、塩化ナトリウムになるので、塩化ナトリウムを過剰摂取してしまうと血圧が上がります。逆に、ミネラルバランスが摂れた塩は、血圧を過剰に上げることは考えにくいのです。

血圧が上がる本当の理由

塩化ナトリウムで血圧は上がりますが、血圧が上がる根本の原因としては、血の巡りが悪いことが原因でした。血のめぐりが悪いと、心臓から全身に血液を送り出す力が強くなるので、血圧が上がります。これが、高血圧の9割以上を占める「本能性高血圧症」の原因と言われています。

なので、血圧が上がるのを根本的に解決するには、以下の2点が非常に大事です。
・血の巡りを良くすること
・塩化ナトリウムだけ過剰に摂らないこと

では、血の巡りを良くするには、どうしたら良いでしょうか。

①塩化ナトリウムだけを摂らず、ミネラルバランスを整えて摂る。

カルシウム、カリウム、マグネシウムを一緒に摂りましょう。そうすることで、ミネラルバランスが整い、新陳代謝が促進され、血流は良くなります。なので、ミネラルバランスが摂れた塩を摂れることをオススメします。

②血液をドロドロにする食べ物を控える

血液をドロドロにする食べ物

肉、魚、卵、乳製品などの動物性食品、過精製食品、高脂肪食品、菓子類、甘味飲料、アルコール飲料などは、悪玉コレステロールや中性脂肪を高める原因となります。血液を酸性化し、血管を老化させます。また、特に加熱肉と白砂糖を控えるだけでも血液の状態は良くなるでしょう。
以上の2点をしっかり実行すれば、高血圧を予防できるだけでなく、生活習慣病の予防にもなるでしょう。

ナトリウムだけ過剰に摂らないとは!?

塩の性質を見れば、どの塩を使うべきか分かり、解決できます。

①塩化ナトリウム...単物質のNaClそのもの。化学調味料に含まれるグルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウムなど。

②食塩...「塩化ナトリウム」を基本とした混成分。マグネシウム、カルシウムなどが一緒に含まれるもの。海水をくみあげて、電気分解したり、岩塩を溶解精製したりして作られるので、人工的な塩。①との違いは、不純物が含まれているかどうか。

③天然塩...水を何年もかけて天日干しで乾燥させる製法で作られたものです。食塩とは、人工的ではなく作られ方が違います。天然で作られたものなので、カルシウム,マグネシウム,鉄,カリウム等(ミネラル分)を含む物質(酸化鉄,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸マグネシウム等)が豊富に入っています。

なので、塩化ナトリウムだけを摂るのはよくなりです。塩分を摂るなら、ミネラルバランスを考えると天然塩を使用すると良いでしょう。

まとめ

・血の巡りを良くすること
・塩化ナトリウムだけ過剰に摂らないこと
上記の2つが高血圧にならないための大きな理由です。なので、塩化ナトリウム単体での摂取を控えること、血の巡りを良くするために、血液をドロドロにしてしまう食べ物を食べないことが、一番ですので、それらの食を気を付けることから始めてみましょう。